アメリエフの技術ブログ

Amelieff Staff Blog

Somatic Mutation検出ツール

Somatic Mutationを検出する主なツールを紹介します。
腫瘍サンプルと正常サンプルのBAM/Pileupファイル、リファレンスゲノムのFASTAファイルが入力ファイルとして必要です。

・VarScan2(2012)
入力ファイルは、BAMファイルをSAMtoolsでPileupファイルに変換する必要があります。引用論文数が多く、広く浸透しています。
・SomaticSniper(2012)
計算時間が抜群に短いです。SNV検出用なので、Indelは検出しません。
・Strelka(2012)
アリル頻度を考慮することによって、腫瘍純度が低いサンプルであっても、ある程度の検出感度を保つアルゴリズムです。
・MuTect(2013)
アリル頻度をベイジアンモデルのパラメータにすることで、アリル頻度が低い場合やリードのカバレッジが低い場合でも比較的感度が高いと主張しています。
・EBCall(2013)
Somatic Mutationと誤認識しやすいシーケンシングエラーを見分けるため、患者以外から得られた複数の正常なリファレンスサンプルを用います。
・Seurat(2013)
腫瘍純度が低いサンプルであっても、正常サンプルのカバレッジを高めれば、ある程度の検出感度を保てるアルゴリズムです。
・Cake(2013)
VarScan2とその他変異を検出するツールを組み合わせるアルゴリズムです。網羅的に検出した変異の中から、8種のフィルタリングによってSomatic Mutationを検出します。

偽陰性を減らすには複数のツールを組み合わせて使用するべき、という意見が多いようです。