ある病気の原因遺伝子を探索する研究を考えます。
まず、ゲノム全域を探索する(ゲノムワイド関連解析 = GWAS)ため、
100万SNPのジェノタイピングアレイを行いました。
統計的な検定を行うと、
病気と関連がありそうな新規候補SNPがいくつか見つかりました。
新規候補SNPの近傍の遺伝子を詳しく調べたい!!
ということになると、
新規候補SNPや遺伝子近傍のSNPを複数探してきて、
SNPタイピングを行うことになります。
TaqMan PCR法
Invader法
MALDI-TOF/MS法
方法はいろいろありますが鋳型DNAが必要になりますね。
この鋳型DNAを作成するためのプライマー設計を
Primer3でやってみます。
前置きがだいぶ長くなりましたが、
このとき何セットくらいのプライマーが必要でしょうか??
標的を絞ったとはいえ、かなりの量になりそうです。
まずは、web上で行ってみます。
ひとつずつ、配列を入力して、条件を設定します。
ちょっとした手間でも、
何度も繰り返すのは負担ですね・・。
次に、コマンドラインで試してみます。
$ primer3
PRIMER_SEQUENCE_ID=123
SEQUENCE=GAACTTGG(省略)AAG
TARGET=81,100
PRIMER_PRODUCT_SIZE_RANGE=100-260
PRIMER_MIN_SIZE=18
PRIMER_MAX_SIZE=24
PRIMER_MIN_TM=59
PRIMER_MAX_TM=61
PRIMER_NUM_RETURN=2
=
PRIMER_SEQUENCE_ID=1234
SEQUENCE=tcccagct(省略)cta
TARGET=81,100
PRIMER_PRODUCT_SIZE_RANGE=100-260
PRIMER_MIN_SIZE=18
PRIMER_MAX_SIZE=24
PRIMER_MIN_TM=59
PRIMER_MAX_TM=61
PRIMER_NUM_RETURN=2
=
PRIMER_SEQUENCE_ID=12345
SEQUENCE=gacataaa(省略)AGC
TARGET=81,100
PRIMER_PRODUCT_SIZE_RANGE=100-260
PRIMER_MIN_SIZE=18
PRIMER_MAX_SIZE=24
PRIMER_MIN_TM=59
PRIMER_MAX_TM=61
PRIMER_NUM_RETURN=2
=
Enter keyを押すと結果が表示されました。
だいぶ楽になりました。
PRIMER_SEQUENCE_IDとSEQUENCEはそれぞれ違いますが、
条件は同じ文章ですね。
こうなると、SEQUENCEを探してくる作業を自動化するだけで
かなりのスピードアップができそうです。
次回へ♪
【参考】
・Primer3
http://primer3.sourceforge.net/