四次元の冒険
四次元の冒険 第2版?幾何学・宇宙・想像力
金子 務,竹沢 攻一
説明の素晴らしさに唸る一冊です。
本書には二次元の世界(!)が登場します。
そこには「スクエア氏(机の上に置いた折り紙のような、平べったい
生き物)」をはじめとした、平べったい、知能を持った生物が
住んでいます。
住人たちは(エアーホッケーのパックのように)その表面を滑って
移動しています。
この二次元世界、実は三次元空間内にあり、ごくわずかに「高さ」が
あるのですが住人は気づいていません。
三次元の存在を信じられないスクエア氏に、三次元生物のソフィア嬢
(二次元では円に見える)は、一次元世界を見せたり、スクエア氏を
平面からはがして二次元世界を俯瞰させたりします。
一次元世界と二次元世界の関係を理解することによって、
スクエア氏は三次元の存在を理解します。
私もこの例えで、四次元がわかった気がしました!
ある時、三次元世界の「キューブ氏(サイコロみたいな形をした生き物)」が二次元世界にめり込んで、通り抜けました。
その間、キューブ氏の姿はスクエア氏からはいろいろな形に見えました。
「突然現れた点」→「徐々に大きくなる四角」→「一番大きい四角」
→「徐々に小さくなる四角」→「点」→「消滅」
どうしてかわかりますか?
では四次元の住人が三次元に現れたらどのように見えるのでしょうか?
正解は本書で!
コミカルなイラストがちりばめられており、とても楽しい本です。
高校生くらいの時に友達に貸したきり返ってこなくなり、
読みたくても絶版で図書館を探し回っていたのですが、
最近復刊されて嬉しい限りです。