PACBIO RSは、DNAポリメラーゼを利用することで、リアルタイム一分子シーケンシングを可能にしています。
ホームページに、SMRT(Single Molecule Real Time)シーケンシングを実現するための3つの技術革新について書かれていました。
簡単にまとめてみます。
・The SMRT Cell
シーケンシングは、SMRT Cell上で行われる。
150,000個のZMW(zero-mode waveguide)がSMRT Cellに並んでいる。(同時にモニターできるのは75,000個)
ZMWは、ガラス基板上の金属フィルムに空けられた直径数十ナノメートルの穴であり、底にはDNAポリメラーゼが固定されている。
レーザー(600nm)を照射すると、ガラスを通過して、ZMWに入る。
ZMW内で指数関数的に減衰するため、底面の30nmのみが照らし出される。
・Phospholinked nucleotides
ヌクレオチドではなくリン酸基に蛍光物質を付加している。
DNAポリメラーゼによって、ヌクレオチドがDNA鎖に取り込まれると、リン酸基に付加されていた蛍光物質は解き放たれる。
・The PacBio RS
大きな開口数の対物レンズと単一光子が検出可能な4つの高感度カメラを備えている。蛍光を検出して、リアルタイムで塩基配列データに変換する。
こうした技術の組み合わせにより、ヌクレオチドが取り込まれる瞬間の蛍光を観測することに成功したんですね。