今日は、プライマー設計のお話です。
PCRでDNAを増幅させるとき、プライマーが必要ですね。
私は、
ターゲットとなる配列を眺めながら、
塩基の偏りがなさそうな領域を見つけ出し、
反復配列や相補的配列に気を配りながら、
GC含量やTmを計算して、
おっと!3'末端がTなのはよろしくないなぁ・・
なんて言いながら設計をしていました。
10セットのプライマーを作ろうとするだけでも結構な時間がかかりました。
そこで、フリーのプライマー設計ツールを探したところ、
ゲノム解析リンク集に行きつきました。
その中でも、よく耳にするPrimer3に
プライマー設計のお手伝いしてもらいましょう。
まず、web上で試してみます。
1.配列を入力
ターゲットの配列だけでなく前後の配列も入力します。
2.Targetsを入力
「ターゲットの配列は、さっき入力した配列の81番目の塩基から100塩基分なんです」
というときは、"81, 100"と入力します。
つまり、"スタートの位置, 長さ"ですね。
3.Pick Primersをクリック
結果が表示されます。
プライマーの基本情報はもちろん、
プライマー間の距離(Product Size)も表示されます。
Number To Returnで表示させるプライマーの数も増やせそうです。
いろいろな条件を設定できますね。
次に、コマンドラインでも試してみます。
ソースコードが公開されているのでダウンロードして、
READMEを読んだら、さっそく使ってみましょう。
Linuxを使用しています。
$ primer3
PRIMER_SEQUENCE_ID=123
SEQUENCE=GAACTTGG(省略)AAG
TARGET=81,100
PRIMER_PRODUCT_SIZE_RANGE=100-260
PRIMER_MIN_SIZE=18
PRIMER_MAX_SIZE=24
PRIMER_MIN_TM=59
PRIMER_MAX_TM=61
PRIMER_NUM_RETURN=2
=
Enter keyを押すとあっというまに結果が表示されました。
条件を増やしたりきつくするには、
前後の配列を広くとる必要がありそうです。
次回に続きます♪
【参考】
・ゲノム解析リンク集
http://www-btls.jst.go.jp/Links/
・Primer3
http://primer3.sourceforge.net/