アメリエフの技術ブログ

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医療情報のデータマイニング

今日は、統計解析パッケージソフト「SPSS」の年に一度のセミナー「SPSS Data Mining Day 2010」が渋谷であったので参加してきました。

仕事の都合もあって、午前のセッションしか聞けなかったのですが、その午前のセッションの一つに「データマイニングの医療への応用」(武蔵野赤十字病院 消化器科 部長 黒崎雅之先生)という講演がありました。


内容は、まさに私たちが取り組んでいるエビデンスにもとづく個別化医療(Personalized Medicine、オーダーメイド医療)の実施がテーマで、
1.病気の情報
2.患者さんの情報
3.治療の方法
について、それぞれデータマイニングした結果を発表されていました。

具体的には、1.の病気の情報では、ある病気の進行度合いは年齢や性別で異なることが知られているが、生化学データやその他の臨床情報も加味したデータマイニングを行うことで、どういう場合に症状が進行しやすいのかエビデンスが得られている、という発表内容でした。

SNPタイピングによるGWAS解析で、C型肝炎ウイルス除去におけるインターフェロンの効果の度合いに、ある遺伝子が関わっていることが昨年発表されたので、その情報も含めたデータマイニングをされていました。

まだまだ国内の医療は、IT化やデータ解析によるエビデンス形成に遅れをとっている分野ですので、私たちもより一層がんばって社会に貢献していきたいと、気持ちを新たにしました。


【参考】
SPSS
Genome-wide association of IL28B with response to pegylated interferon-alpha and ribavirin therapy for chronic hepatitis C