kuboです。
今回は書籍の紹介です。
過去にもdetさんが紹介記事を書かれたことがあるようですが、私もこの本を読んだので紹介させていただきます。
入社1年目の教科書 /岩瀬 大輔
「まだ学生気分が抜けない」
新社会人がよく言われる言葉のようです。「学生気分」で検索すると、新社会人を部下や後輩に持った方の愚痴や、叱られた側の新社会人の嘆きがあふれています。
私も新社会人という存在ですが、そもそも学生と、私が目指すべき学生気分が抜けた社会人の違いとはなんなのでしょうか。その答えを求めてこの本を読みました。
この本は、著者がこれまで実行してきたビジネスパーソンとしての成長を加速するための秘訣、3つの原則(仕事に取り組む姿勢)と50のルール(実際にどう動けばいいのか)からなります。
3つの原則
普通なら前書きがあるはずの、目次より前の部分に書かれています。書店で本を買うかどうか迷った人は、まず読むところです。つまり、著者にとってこれこそが伝えたいこと、またはこれさえ伝えれば読者の心をつかめると信じるほど大切なことなのです。
著者は様々な事情で短期間に転職を繰り返していますが、どこの職場でも以下の3つの原則を必ず守ってきたことにより急成長できたと書かれています。
「仕事をやりきる」「仕事を早く終わらせる」「つまらない仕事はない」
「なんだ当たり前だ」と思ったのですが、考えてみると、こんな当たり前のことが、学生時代は案外ないがしろにされていませんか。たとえば、締め切り直前まで課題に手を付けずにいても、ツケを払うのは結局自分で、誰に迷惑をかけるわけでもありませんでした。しかし、会社という組織ではそうはいかない。
もちろん、それだけではありませんが、その違いを心がけて行動できるかどうかが、学生と社会人の境目の一つかなと思いました。
50のルール
こちらは具体的にどのような行動をとるべきかという提案です。
「質問をするときはメモを見せながらだとスムーズに伝わる」など、一流ビジネスマンが効率よく働くための技が惜しみなく伝授されています。
50に項目分けされてはいますが、積極的で丁寧な情報収集(インプット)とアウトプット、自分のペースをつかみ守ることといった5、6個の行動指針に大別できるように思います。入社1年目の新社会人が見習うべきなのは、おそらくこの行動指針でしょう。
私自身が参考にしたいと思ったのは、「ペースメーカーをつくる」ことです。自分のペースを守るとはよく言われますが、本書では「ペースを作る」ことを勧めています。本書ではたとえば資格試験を申し込む方法を紹介しています。だらだらと勉強するよりも、期日があるので勉強にやる気が出るわけです。
とはいえ、この本にはこれらを即座に全部真似るべしとは書いてありません。
「本書を読んだからといって、見違えるように仕事ができるようになる、即効性のあることは書かれていません。(中略)少しだけ行動を変えてみてください。」
新社会人やこれから社会人になる人で、どんな社会人になるのか行動指針を考えたい人、すでに働いている方でも今の働き方について考えたい人が、まず「少しだけ行動を変えて」みるために、参考になる本だと思います。