科学技術予算の重点8分野の一つ「健康」が弊社の事業に一番関わりがあります。その中でも「行動計画で推進する具体的な研究開発テーマ」として、「遺伝情報と医療情報の統合による病気予防」という項目が挙がっていました。
「遺伝情報と医療情報の統合による病気予防」は以前から云われ続けているテーマではありますが、実際の研究や臨床の現場からはほど遠いというのが実感です。
病気予防は医療経済学的な観点を除いては語れないとおもいますが、その検証(エビデンスの確立)はあまり進んでいないのではないでしょうか。
治療においてもエビデンスの確立は重要なテーマです。
政府予算の使い途として戦略的に考えると、以下の手順が必要ではないでしょうか。
- 1.ある程度規模の大きい疫学研究や臨床研究によってエビデンスを得る
- 2.医療経済学的な分析で、経済的な観点とQOLの向上の観点で合理性を分析する
- 3.そこで得られた知識を医療現場に落とし込むため、法整備や勧告等をおこなう
上記の3つはバラバラに行っていては意味が無く、戦略的に全体を見渡した上で研究と現場、さらには法整備まで進めていく必要があるとおもいます。